「サクラサク」と受験の関係とは?

「サクラサク」と受験の関係とは?

桜=卒業や入学を連想する人が多いと思います。

また「サクラサク」と聞くと、合格をイメージする人が多いのではないでしょうか。

卒業式や入学式の時期が、ちょうど桜が咲く時期ということもあるかもしれませんが、「サクラサク」という言葉はそれだけではありません。

昭和30年代から平成初期まで、受験の合否をいち早く伝えるために、電報が使用されていました。この頃はまだメールやインターネットが普及しておらず、自分で受験した大学に行き掲示された受験番号を確認するか、大学から送られてくる合否通知を待つしかなかったためです。

そこで、大学から遠く離れた場所に住んでいても早く合否を知ることができるように、大学の近くに住む人に受験番号の確認を依頼し、電報で伝えてもらうという方法を始めたのが、早稲田大学だったと言われています。その際に合格を示す文面として用いられたのが「サクラサク」(桜咲く)だったそうです。

この方法が他の大学にも伝わり、全国に広まりました。

その後、大学毎に工夫を凝らしたユニークな文面が使われるようになります。

 

【各大学の電報】

北海道大学
合格:「エルムハマネク」(エルムは招く)
不合格:「ツガルカイキョウ ナミタカシ」(津軽海峡 波高し)
弘前大学
合格:「ミチノクノハルキタル」(みちのくの春来たる)
不合格:「ツガルノユキフカシ」(津軽の雪深し)
秋田大学
合格:「オバコワラウ」(おばこ笑う)、「ナマハゲカンゲイスル」(ナマハゲ歓迎する)
不合格:「オバコヒトリネアキタ」(おばこ独り寝飽きた)
東北大学
合格:「アオバモユル」(青葉萌ゆる)
千葉大学
合格:「ボウソウノナミハハルオツゲ キミオマツ」(房総の波は春を告げ 君を待つ)
東京大学
合格:「アカモンヒラク」(赤門開く)
不合格:「イチョウチル」(イチョウ散る)
一次試験不合格:「ウメノハナチル」(梅の花散る)
早稲田大学
合格:「イナホミノル」(稲穂実る)
不合格:「イナホチル」(稲穂散る)
新潟大学
合格:「ハルノソラトキハバタク」(春の空朱鷺はばたく)
不合格:「エチゴノユキフカシ」(越後の雪深し)
群馬大学
合格:「アカギヤマカイセイ」(赤城山快晴)
不合格:「ジョウシュウカゼツヨシ」(上州風強し)
静岡大学
合格:「フジサンチョウセイフクス」(富士山頂征服す)
不合格:「スルガワンイマダナミタカシ」(駿河湾未だ波高し)
金沢大学
不合格:「フユノノトナミタカシ サイキキス」(冬の能登波高し 再起期す)
福井大学
合格:「アスワヤマニハナガサク」(足羽山に花が咲く)
足羽山(あすわやま)を知らない人が、「明日は山に花が咲く」と誤読し、補欠合格や不合格と誤解するケースがあった。その後、合格通知は「水仙かおる日本海」等に改められた。
三重大学
合格:「イセエビタイリョウ」(伊勢海老大漁)
奈良教育大学
合格:「ダイブツヨロコブ」(大仏喜ぶ)
不合格:「ダイブツノメニナミダ サイキコウ」(大仏の目に涙 再起乞う)
大阪大学歯学部
合格:「ニュウシ ハエル」(入試映える、乳歯生える)
高知大学
合格:「クジラガツレタ」(鯨が釣れた)「クジラシオフク」(鯨潮吹く)
長崎大学
合格:「マリアホホエム」(マリア微笑む)

 

単なる「合格」「不合格」ではなく、地域の特産品や名所を用いることで個性的な文面になっていますね。また、在席している先輩からの言葉ということで、合格なら祝う気持ち、不合格なら励ましの想いも感じられます。

 

受験だけでなく、何かに挑戦して良い結果が得られることは「サクラサク」ということ。頑張る人や挑戦する人を応援し、後押しし、どんな結果になっても労ってあげるためのギフト「さくらさくり」はこちらから。

 

参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E6%A0%BC%E9%9B%BB%E5%A0%B1